一月の菓


言葉は遠くまで
届くもの、その力があって
するすると出てくるそれによって
考えをも加速させてくれるような。

それでも言葉に ときにとても狭い世界に
閉じ込められるような窮屈さに襲われて
なにもかも振り払いたくなる衝動はやってくる。

生み出すもの、それには本当はなにも言いたくない。
なまえがつけられない ということを
そのまま伝えるものとして、この菓を。