冬
2025年12月6日
この夏は珍しいことをした。大きな動きを試したなかで長らく引きずる傷を負った。そしてそれを整理することや癒していくことに随分と時間が必要だった。
それでも、経験しなければよかったとは思わなかった。苦い経験からも自分のなかに生まれた様々な感情やどうにも自分でしかいられない多少厄介な部分をも肯定できるところまでやっといま、歩いてこれた。
秋はずっとその影に振り回されていたかもしれないけれど、そのなかでできるだけのことをすること、今の自分で最大頑張ること、必死で過ごした。
そんなこんなでもうすっかり冬になっている。
先週からはストーブを点けた。? いや先々週かも。
振り返り、11月。
シュトレンが始まると、あらゆる準備や工程に追われる日々に。夜になると瞬きの時間に世界が回転する。
帰り道に珈琲を買って、時にアメリカンドッグもかじる。串のさいごのカリカリ好き。
今年も美味しいと食べてくださった方々からの声が届き始めてほっとしたり、そうでしょ、とにやにやしたり。
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大学時代の友人が子を連れて東京から和歌山へ遊びに来た。
いまだに連絡をとる友人はとても貴重。オンラインショップで時々お菓子を買ってくれていて、存在は近くに感じながら。1歳になる前に抱っこしたあのこは明るくさっぱりとした10歳の人間になっていた。
和歌山の海をみてほしくて海岸線を走った。
車のなかから撮ってくれた海。
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一番最初の年に働いてくれたのもちゃんは窓話のあと友人のパン屋さんへ転職し、そして今年東京から帰ってきた。シュトレン作業を手伝ってもらうことになって、久しぶりに共に厨房に立った。
たくさんサポートしてくれて、難しいなと思う部分に新たな提案もしてくれた。いっぱい話して笑いながら作業していることに気がついて、途中ちょっとびっくりして涙が出た。
泣かせてばかりだったあの頃から7年経った。嬉しいよー。

